Thoughts of Hajime Tasaki
森の中にグランドピアノを
森のJAZZ祭の前身 「Jazz Resonance」は、石神井在住で発起人の故田﨑はじめがグランドピアノを使って森の中でJAZZの演奏会を開催したいという個人的な好奇心からはじまりました。
場所は2011年から地域の仲間と開催している*「井のいち」のご縁で石神井氷川神社「こもれびの庭」に決定。
グランドピアノを屋外で、しかも屋根のない場所での使用にはいくつかのハードルがありましたが、それをひとつひとつクリアして、森の中でグランドピアノの演奏会を実現させることができました。
無事開催できたのも地元のミュージシャンや仲間との交流と信頼の蓄積と、日頃自身が暮らすまちは自分たちで楽しくできるんだという田﨑の強い想いと行動力があったからでしょう。
*「井のいち」 毎年5月に石神井氷川神社にて開催されるクラフト・食・音楽の複合イベント。
The 70th Anniversary of Nerima City's Independence
石神井公園野外ステージへ
2回目の「JAZZ RESONANCE」の後、2017年 田﨑は石神井公園の野外ステージでのJAZZ祭 「森のJAZZ祭」を立案。練馬区の「練馬区独立70周年記念区民協働事業」のイベントとして採用されました。
練馬区にゆかりのあるミュージシャンが集う大きなイベント。そんな夢のような本格的で地域密着な森のJAZZ祭を構想中に田﨑が急逝。開催中止の可能性もよぎりましたが、*「井」の有志が意思を継ぎどうにか開催へこぎつけることができました。
石神井、井草、井荻や大泉を含めたエリアを「井」と呼び不定期にフリーペーパーを発行しています。
MORIJAZZ
森のJAZZ祭
穏やかな陽光のもと色鮮やかな紅葉に包まれた石神井公園野外ステージにて第1回「森のJAZZ祭」が開催されました。練馬区にゆかりのあるJAZZミュージシャン11組が集結。
プロとして本格的に活動をしている新進気鋭のJAZZミュージシャンが奏でる極上の演奏に約3000人の来場者が酔いしれました。
「森のJAZZ祭2018」動画提供 星野泰晴
お目当のミュージシャンの演奏を聴きに来た方や、普段公園を散歩している方がふと足を止め、地元飲食店が販売する食べ物とコーヒーやビール片手に音楽に聴き入ったり、JAZZに関連した書物や音楽家のCDを買い求め、思い思いに秋の午後のひとときを楽しみました。
森のJAZZ祭がシビックプライドを喚起できる文化的なイベントとして定着するように当日演奏した地元ミュージシャンの音源や、JAZZや音楽に関連した古本等が販売されました。
同様に地元が誇るこだわりの飲食店が出店し、音楽を聴きながら食べたり飲んだりができる贅沢な時間を提供することができました。
FROM NOW ON
これからの森のJAZZ祭
1回目の「森のJAZZ祭」が終了した後、次の年の開催を希望する声がたくさん届きました。
実行委員が集まり検討した結果開催することになりましたが、2回目以降は完全な自主採算のため運営費は自力で集めなくてはなりませんでした。
寄付の返礼としてオリジナルグッズを制作。ステージ段に広告を掲載する他、協賛団体や寄付者からのご支援をいただきつつ、最低限の予算の中で規模を縮小し第2回、第3回森のJAZZ祭を開催をすることができました。
2020年度はコロナ禍、開催可否について実行委員有志で協議した結果、これまで会場をお借りしてきた石神井公園野外ステージでの開催は入場者数を制限することが難しい環境であるため、会場は「井のいち」の会場として毎年お世話になっている石神井氷川神社の「こもれびの庭」としました。
密を避けた収容人数を設定する関係上、有料開催とさせていただき、席数も例年より少なくなってしまいましたが、開催することができました。
ただし、今後継続して開催するための潤沢な資金があるとは言えません。
住民参加型のイベントとして定着し、継続的に開催をするためには、みなさまのご協力が欠かせません。
みなさまの幅広いご支援を承ります様何卒よろしくお願いいたします。